DHTの生成を阻害して男性型脱毛症を改善するプロペシア

男性型脱毛症、いわゆるAGAの原因はジヒドロテストステロンという物質です。
このジヒドロテスステロン(DHT)は、男性の胎児において生殖器が正常に発達するために不可欠ですが、思春期を過ぎるとニキビや前立腺の肥大、そしてAGAの原因となります。
DHTは男性ホルモンが変換されて体内で生成されますが、DHTが作られる時には5α還元酵素という酵素が作用しています。
DHTは毛乳頭細胞の男性ホルモンの受容体に結合する性質がありますが、こうなると毛髪の成長サイクルが退行期または休止期に入るべく脳から信号が出され、その結果胃毛髪が多くなったり抜け毛が増えて、男性型脱毛症を起こしてしまいます。
プロペシアはこの男性型脱毛症を治療する医薬品です。
男性型脱毛症はDHTが生成されることで発症しますが、DHTが生成される過程で重要な役割を果たしている5α還元酵素の作用を妨げることによりDHTの生成を阻害するのがプロペシアの効能です。
プロペシアを開発したのはアメリカの製薬メーカー・メルク社で、薬の一般名はフィナステリドです。
AGAの治療薬として承認された医薬品としては世界第一号で、現在では世界中の60を超える国で承認され毎日一回内服のAGA治療薬として使われています。
日本国内では旧の万有製薬、現在はMSD株式会社が2001年より臨床試験をはじめ2003年に厚生省の承認を得て2005年からは国内製造および発売を開始しており、主成分の含有量によって「0.2ミリグラム」と「1.0ミリグラム」の2種類がある錠剤です。
プロペシアの有効成分は薬の一般名と同じフィナステリドです。
フィナステリドは医薬品の分類上は5α還元酵素阻害薬というカテゴリーに分類され、前立腺肥大の治療薬などにも同じカテゴリーに属している市薬品があります。
フィナステリドは科学的に合成された医薬品ですが、元々はアメリカのテキサス州やメキシコに主に自生していた植物である「ノコギリヤシ」の成分を研究して開発されたものです。
プロペシアの臨床効果については日本国内で行われた試験のデータがあります。
それによると、フィナステリド1ミリグラムを1年間服用したグループでは改善効果または現状維持効果が確認できた症例は全体の98パーセント以上にのぼるという報告がされています。
ただし、医薬品である以上は、どんな薬にも使用にあたって注意しなければならない点があります。
まずこの薬は男性型脱毛症にのみ適用されるので、その他の脱毛症、たとえば円形脱毛症や抗がん剤の投与による脱毛への適用はありません。
また安全性と有効性の点から未成年者への処方はされていません。
また副作用としては、軽微なものとしては発疹や顔面の腫れ、重篤なものとしてはGOT値やGPT値が上昇する肝機能障害などが考えられます。
また前立腺検査や治療におけるデータにも影響することがありますので、服用にあたってはその旨を担当医師に告げることがこの薬の安全な使用のためには必須です。